アパレル・ファッション業界を目指す人のための学校選びガイド
今回は服飾専門学校の選び方についてお届けしたいと思います。
日本中に非常に多くの数がある服飾専門学校。
はっきり言ってピンきりです。
何を基準に考えたら良いのか、その参考となる情報をまとめました。
5W1Hの何を優先するか
「5W1H」という言葉は聞いたことがありますでしょうか?
ビジネスではよく使われる言葉ですね。
・What:何をするか、何ができるのか(目的)
・Why:何のためにやるのか(理由)
・Where:どこでやるのか(場所)
・Who:誰がやるのか、誰とやるのか(人)
・When:いつやるのか(期間、時期)
・How:どうやってやるのか(方法)
上記の中で自分が一番優先したいことを基準に考えて学校を選ぶのが良いと思います。
例えば2年間で社会に出たいのであればその期間で必要だと思うことが学べる学校を選ぶことになりますし(When)、
友人と同じ学校に行くという選択もあります(Who)。
ただ漠然とアパレル・ファッション業界に行こうと思うから服飾専門学校を適当に選ぶよりは現実的に自分の納得いく選択するには必須の考え方です。
基本は東京が良い、次点大阪や名古屋
現在地方都市に住んでいてどうしても地元を離れられないという状況出ない限り、東京の服飾専門学校で勉強することをおすすめします。
時点で大阪や名古屋の都市部の専門学校を選ぶべきです。
家賃などの生活費は地方に比べて確かに高くなるのですが、そのデメリットをメリットが上回っていると考えられるからです。
大都市はメリットが多い
なぜ東京を第一に挙げるかいくつかメリットがあります。
1.勉強に有利
東京には非常に多くのブランドショップがあります。
規模の小さいブランドであっても、日本ではまず東京に出店します。
海外の大きなブランド(H&MやFOREVER21)も最初に出店したのは東京です。
そういった新しいブランドやお店、商業施設を直に見て学ぶという点では東京に住んで学ぶということのメリットは大きいです。
また、美術館やファッションショーイベントなども多く学びの場が地方都市とは比べ物にならないくらいあります。
2.就活時に有利
現在日本のアパレル企業の大半が東京にあります。中小OEM企業も事務所は東京に大半が集中している状況です。
企業が多いということは人員募集の機会も多いということ、応募のチャンスも多いということです。
販売職以外の求人はほとんどが東京に集中していると言っても過言ではないです。
地方都市に住んで面接のたびに東京往復を繰り返すと時間と費用と体力を非常に使う上、なかなか採用が決まらないと精神的にも苦しくなってしまいます。
学費は私立大学程度
専門学校は国公立ではないので、私立大学と同程度の学費がかかります。
高いところだと年間で100万程度の学費、プラスで課題で洋服を作る際の材料費等お金が非常にかかります。
期間は基本3年間通ってしっかり勉強、4年間は学費の面からも長い
専門学校は基本的に2〜3年間にカリキュラムが設定されていますが、近年服飾専門学校では4年間コースという物も多くなってきています。
「長くしっかり学んで即戦力を」という考えなのでしょうが、学校で学んで優秀なことと社会に出て優秀なことが必ずしもイコールではないので、個人的には3年間集中して学んで早く社会に出たほうが良いと感じます。(長く学生として遊びたい人は4年コースで良いと思います)
有名所はやっぱりオススメ
私が個人的に良いと思う専門学校を紹介します。
1.文化服装学院
日本で最も有名な服飾専門学校です。
・歴史が長い。
文化服装学院は、1919年に東京・青山に設けられた裁縫教授所を母体に、
1923年、日本初の服装教育の学校として認定を受けました。
開校以来、約30万人の卒業生を輩出し、文化服装学院の歴史は、そのまま日本のファッションの歴史です。
ー学院について|ファッション専門学校 文化服装学院
・他校の人間の誰もが羨む施設を持っているため、学ぶ環境として間違いなく日本最高です。
ー施設紹介|ファッション専門学校 文化服装学院
・圧倒的な卒業生のネームバリュー、業界内での学校の知名度
・毎年秋に開催される文化祭では、他校の学生や高校生も集まってお祭りのような盛り上がりがあります。
学生が開催するファッションショーは大人気で、モデルオーディションをしたりして本気度が他とは違います。
2.エスモード・ジャポン
フランス発祥で世界各国に学校を持つ世界的にも有名なファッション専門学校です。
専門職(デザイナー、パタンナー)志望向けの教育が中心となっており、カリキュラムもファッションの本場パリ校の教育システムやメソッドを取り入れた即戦力のプロを目指す教育を実践しています。
私は学生時代に別の専門学校に通っていて転校を考えていたとき、授業とファッションショーの見学に行ったのですが授業と生徒のレベルの高さに驚きました。
学費も高く、課題の難易度も高く、非常に厳しいことで有名ですが、3年間で即戦力としてバリバリ働きたいという人にはオススメできると思います。
私は社会に出てからエスモード・ジャポン出身の人にあったことがありません。おそらく優秀なのでコレクションブランド等狭き門のところで働いているのだと思います。
設備は文化服装学院に比べると充実しているとは言えません。校舎も大きくないです。
でも切磋琢磨する空気感というのは良いと思います。
専門職志望でなければ大学を第一候補に入れたほうが良い
これまでアパレル・ファッション業界に入りたい人のための専門学校選びについてお話してきました。
最後に、元も子もない話をします。
この記事を読んでくれているあなたが、専門職(デザイナー、パタンナー)志望でなければ大学でしっかり勉強して、合間にファッションのことを独学で勉強してアパレル・ファッション業界に入ることをおすすめします。
過去に服飾専門学校を卒業してアパレル・ファッション業界に入り、今働いている者としての結論です。
日本はやはり学歴で見られる部分が大きく残っています。
ごく一部の非常に能力の高い人であれば学歴は関係ないとも言えると思いますが、大多数の普通の人を判断する上で学歴を見られるのは仕方ないことです。
今日本のアパレル・ファッション業界、アパレル産業の景気を考慮すると別業界への道を持てるようにしてくべきです。
いざ自分がアパレル・ファッション業界からぜんぜん違う業界に移ろうと思った際に服飾専門学校卒業だと、書類段階で弾かれる可能性が十分にあると思います。
実際に自分が勤めている企業で経験していることですが、業績悪化で50手前の人が退職しましたが半年以上たっても仕事が決まっていないという話を聞きます。
最後に悲しい現実をお伝えすることになりましたが、ものづくりが好きで専門職としてアパレル・ファッション業界でやっていくという気概のある人が多く専門学校で学んでくれることを願います。