アパレル・ファッション業界への就職についての不安に答える〜体力編〜
「アパレルは体力勝負」
「セールのときは一日中立ちっぱなしで働かなきゃいけないし、深夜まで準備しなきゃいけないから大変だよね」
これはアパレル・ファッション業界に対するイメージとして、私が周囲から実際に言われた言葉です。
私の実体験としては、半分真実だが半分間違っている。
こんな実感です。
今回はアパレル・ファッション業界で働く上で体力がどう重要なのかを、店頭勤務も本部勤務も経験している私の実体験に基づき紹介していきます。
アパレルが特殊な業界ではない、立ち仕事は避けろ
最初に私の結論をお伝えすると、「アパレル・ファッション業界が特殊な業界ではない。とにかく立ち仕事は避けろ。」です。
いい仕事は健康な肉体あってこそ。
これは他の業界でも変わらない原理原則だからです。
しかし職種によって変わってくるのも事実なのでその部分をこれから解説します。
店舗勤務は基本的に体力勝負
まずは店頭で商品を販売する仕事の場合を取り上げてみましょう。
立ち仕事の足疲れは慣れる
店頭での販売職は、基本的に立ち仕事です。
常に立った状態でお客様を待ち、接客し、レイアウト替えや掃除もする。
1日8時間立ちっぱなしのため、アパレル・ファッション業界非常に大変だという印象を持たれる大きな要因だと考えています。
確かに働きはじめの1週間は辛いです。
1日の終わりは足の裏からふくらはぎまで痛くて、筋肉痛にもなります。
しかし人間慣れるもので、2週間も働いていると慣れて特に何も感じなくなります。
セールなどですごく動き回った日は確かに疲れるのですが、はじめての勤務に比べるとなんてことはありません。
スタッフが多い店舗と少ない店舗の違い
店舗スタッフが少ないと、とにかく動く量と仕事量が増えます。
店舗オペレーション業務(本部とのやり取りや他店の売上情報を集める等)は、店舗の大きさに関係なく一定量発生する業務です。
スタッフが多ければ分担してできますが、少ないと一人あたりの負担が大きくなります。
また、体調が悪くて休みたいときや休憩したいときにスタッフが1人か2人だと代わりの人を探すことが非常に難しくなってしまいます。
私が店舗勤務をしていたとき、朝1人で開店したあと急な腹痛でトイレに行きくなったことがあります。
店舗を空っぽにするわけにはいかないけど、そのまま我慢していたら大人として大変なことになってしまう。
冷や汗をかきながら我慢していましたが、最終的に隣のお店(ブランドも運営会社も違う)のスタッフに店番をお願いしてトイレに駆け込みました。
スタッフが多ければなんの心配もなく対応できたはずです。
ただの販売員と店長でも違う
店長は店頭に立つだけでなく、書類仕事やアルバイトの採用、本部とのやり取りもあるため店舗のバックオフィスで仕事をすることが多くなります。
一販売員と比較すると、立ち仕事は少ない傾向にあります。
本部勤務は体力より精神力
次に本部勤務の場合を取り上げてみましょう。
マスクしてノーメイクでも仕事できるメリット
女性は日々のメイクにかける時間が必要で大変だなと思います。
本部勤務でも、日常的に外部の人と会うことがない職種の場合はノーメイクでマスクをして仕事をすることも可能です。
運動不足で太る
座り仕事の唯一のデメリットが、立ち仕事と比較して運動量が圧倒的に少ないことです。
日中お菓子を食べながら仕事をする子も可能のため、必然的に太りやすくなります。
私も立ち仕事でキープしていた体型が、座り仕事になって1年で一気に崩れ、一時期10kg程度太りました。
体を動かさない分ストレスが溜まりやすい
人間は筋トレやスポーツで体を動かしているとストレスが溜まりにくいと言われています。
運動量の不足でストレスが溜まりやすく、食事でストレス解消に走って太るという負のスパイラルの可能性があります。
数字のプレッシャーから精神的にキツい
本部勤務では体を動かしすぎて疲れるということはほとんど無いのですが、精神的に疲れるということは日常茶飯事です。
多くの店舗の売上を管理している店舗運営やMDは日々の売上の数字い追われることがあるため精神的にきついという話を実際にその仕事をしている人から聞いたことがあります。
私が本業で担当してる生産管理も、納期や原価・品質管理といった様々なプレッシャーがあるため、精神的に楽な仕事ではありません。
アパレル・ファッション業界への就職で体力を考慮するなら、おすすめは本部勤務
私のおすすめは本部勤務です。
立ち仕事の販売職の場合、足の怪我で長時間立てないときは仕事を休むことになってしまうので収入面で大きな不安が出てきます。
本部勤務で座り仕事であれば、足を怪我していても通勤ができれば、仕事に大きな支障は出ません。
少々の風邪であればマスクをして仕事をすることも可能です。
他人にうつさないという観点から休んでほしいとは思いますが。
「何も考えずに店頭で販売だけやりたい!」という考えでなければ、就職の際には本部勤務(または総合職として店頭勤務スタート)を選ぶことを推奨させていただきます。