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アパレル下請け企業の営業職の憂鬱な仕事

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今回はアパレルOEM・ODM企業の営業職の業務やプレッシャー等についてお届けしたいと思います。

営業専任と企画営業

アパレルOEM/ODM企業の営業職は大きく2種類の営業に分かれます。
1.営業専任
字面の通り、営業活動のみに従事する仕事です。
社内のデザイナーや企画職が考えた商品企画をアパレル企業に持ち込み、注文をとっていきます。
自らが商品サンプルの検品や、工場の納期管理等を行うことはありません。

完全分業できる組織体制でないと成り立たない職種のため、人数がそこそこ多いOEM/ODM企業には存在します。

2.企画営業
現在のアパレルOEM/ODM企業の営業職というと、「企画営業職」であることが一般的です。
自ら商品企画を考えて資料を作り、客先へ自ら提案する仕事スタイルです。
商品企画と言っても、絵を描くというわけではなく雑誌の切り抜き等を集めてマップを作ったり、市場で仕入れた商品を見本サンプルとしてアパレル企業に提案する材料にするだけでも、十分企画営業と呼べると思って大丈夫です。

非常に少人数の企業から、大きいOEM企業にまで幅広く存在する職種ですが、優秀と呼べる人は多くないため重宝されます。

企業によっては企画・営業部分に加え商品の仕様指示からサンプルの検品、納期管理といった生産部分まで自ら行う企画生産営業職となってしまう場合もあります。

単なる御用聞きでは売上を取れない時代

現在はどのアパレル企業も”売れる企画”というものが見つからず四苦八苦して売上を取ろうと必死になっています。
この時流の中では、商品の生産を行う前の早い段階で生産を中止したり、他の商品に仕切り直してといった事態も起こっています。

そういった業界の景気状況では、ただ言われた(発注された)商品を受けて生産するだけでは付加価値がなく業界の流れとしても疲弊していきます。

取引先の新規開拓が一番難易度が高い

私自身もOEM企業で企画生産営業職の経験がありますが、なによりも大変だったのは新規開拓営業です。
受注をゴールと考えた場合の営業フローチャートは下記のようになります。知り合いの紹介ではない全くの新規開拓の場合です。

1.アプローチ

2.自社に興味を持ってもらう

3.資料を見てもらう

4.実際に会ってもらう

5.サンプルの依頼を受ける

6.修正サンプルの依頼を受ける

7.量産の受注(ゴール!)

このフローチャートの中で一番ハードルが高いのは1〜4の部分です。
1の「アプローチ」は、自分の行動だけなのでとにかく断られることに慣れることが必要です。

2〜4は相手の業務のタイミングに大きく左右されるので運の要素が大きくなります。
もちろん最大限自社を魅力的に見せる資料やサンプルを準備する必要はありますが、相手のアパレル企業が十分な生産設備や仕入先をすでに持っていれば新規参入の可能性は非常に低くなってしまいます。

今自分がアパレル企業側で様々なOEM企業から営業の電話を受けることが多いのですが、単純に業務が忙しすぎて対応できないことがあります。
また、何度も電話をかけてくるようなところは会ってもいないのに悪い印象を持ってしまうこともあります。

激務でストレスフルな仕事だが平均年収は高くない

アパレルOEM営業は激務なことが多いです。
発注先の工場と、受注元のアパレル企業との間でバランスをとることが求められます。
万が一納期遅れを発生させてしまった場合は工場に変わってアパレル企業に謝らなければなりませんし、納品した商品に問題があれば休日返上で修理や検品先を探したり自分で作業する必要も出てきます。
企業として人員が少ないことも多いので、売上げの責任も大きくストレスフルな状況に追い込まれることも多いです。

それだけの激務の割には収入はさほど高いとは言えません。
アパレル企業内で店舗運営や営業職に就いている人の平均年収のほうが高いというデータもあります。

最後に

昨今のアパレル・ファッション業界の景気を考えると、OEM企業は今後更に淘汰されていくことが予想できます。
縫製工場と同様に優秀な企業と人に仕事が集中して、その他は全く仕事が入らないということに必ずなります。

もしこの記事を現在OEM営業をやっている方が見てくれていたら、とにかく相手のアパレル企業の視点でものづくりの納期や品質について考えると自然と仕事が集まる営業になれるということを覚えていてください。

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