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アパレル・ファッション業界において、最も企業数が多いのはどんな企業でしょうか?
縫製工場?
OEM/ODMメーカー?
答えはアパレル卸商です。
私自身業界で10年程働いていますが、この事実を最近知りました。
卸商という言葉の意味
商品を仕入れて小売業に卸すという機能から卸商と呼ばれてきました。
近年では企画力を持って商品を自ら企画している企業も含まれます。
日本のアパレル卸商の種類
日本には、いくつかのアパレル卸商が存在します。
代表的なものをいくつか取り上げてみます。
1.中央卸商
業界の中で中核となる卸商です。アパレルメーカーの多くが中央卸商にあたります。
2.産地卸商
いわゆる産元商社です。

日本の繊維素材産業について知る①日本の繊維素材産業について簡単な部分でも理解できている人は、アパレル・ファッション業界で働いている人の中にもあまり見られません。
知ら...
3.地方卸商
地方の専門店(ブティック)です。
製造卸と製品卸
アパレル・ファッション業界の卸を機能別にすると、大きく製造卸と製品卸に分かれます。
現在規模として大きくなっているのは製造卸です。
過去製造卸は自社で商品企画を行い、商品化したものを小売業(地方卸商など)へ販売するというものでした。
企画生産機能はあるが販売機能を持たない状態で、現在のOEM/ODM企業を同じようなものです。
しかし近年では、製造卸と小売業を一貫して自社で行うSPA型企業が一般的になってきました。
この背景には、自社の商品をより高い利益率で販売するためと、
地方の専門店の衰退による販売力低下を自社で補うという2つの目的が有ります。
今後の流れ
日本国内を販路として考えるだけであれば、製造卸のSPA型企業への移行と新たな企業の自社販売率というのは高くなることは予想できます。
海外へ自社直営店を出していくというのは未だにハードルが高いので、商社や代理店を活用して商品を卸すというのは今後も変わらないと考えます。