売る仕事

アパレル・ファッション業界のディストリビューターが、無理なく結果を出せる基本の考え方

商品を店舗へ配分する数量を決定してたり在庫の調整を行うディストリビューター。
デザイナーやマーチャンダイザーに比べて圧倒的に日の目を見ることがない職種です。

その仕事についての情報もほとんど世に出ていないため、業界に入るまで存在を知らないという人も多いと思います。
現在ディストリビューターとしてお仕事をしている方も、先輩から聞いた方法を基に手探り状態で業務を進めているのではないでしょうか。

「自分の仕事の進め方が正しいのかどうか分からない」
「ネットや本を探しても、アパレル・ファッション業界のディストリビューターに合う情報が見つからない」
こういった悩みをお持ちの方が業界に多数いると思います。

今回はディストリビューターの方が無理なく結果を出せる基本の部分について解説していきます。

※今回の記事で一番参考になると想定されるのは、店舗数20〜30程度の中規模ブランドのディストリビューターの方です。
また、今後ディストリビューターになりたいと思っている人も参考になると思います。

仕事と商品の流れを知り、他者・他部署との連携を重視する

いきなり結論をお伝えすると、 自分が商品の動きを司る”司令塔”というイメージ を持てるかどうかで結果が大きく変わります。
スポーツだと試合開始から終了までピッチで指示を出し、パスを出す重要な存在です。
これをディストリビューターの仕事に例えると、下記のようになります。

・試合開始から終了まで → 商品の投入計画から販売終了(完売)まで
・指示を出し、パスを出す → 各部署との連携を率先して行い、商品の動きをスムーズにする

なぜディストリビューターという存在が重要なのか

どんなに安く、いいデザインで高品質でも、消費者が購入できる場所がなければ売上にはなりません。

店舗販売では、商品が店舗に配達されて店頭に並びます。

EC通販では、在庫を管理している倉庫から直接消費者へ届けるため「倉庫在庫=店舗在庫」ですが、店舗は倉庫から物理的に距離がありストックスペースも限られているため、商品を多量に確保しておくことが難しくなっています。

商品を店頭に配分するディストリビューターが優秀がどうかで、売上には天と地ほどの差がでると考えて間違いないです。

優秀なディストリビューターになるために必要なこと

ここからは、優秀なディストリビューターになるために最低限必要な知識と考えについて解説していきます。

自身の仕事と、ものづくりの流れを真に理解する

基本中の基本ですが、まずは自身の仕事の流れをきちんと理解する必要があります。
一つの商品(品番)に対するディストリビューターの仕事の流れは、下記のようになります。

商品計画を受けて、店舗別の投入計画を作る。

商品の入荷時期が近づいてきたら、各店舗の在庫と商品の品揃えを確認する。

投入計画を見直して、いつ店頭に商品を出すかと、店舗別の商品投入数を再度決める。

日々商品の売上をチェックする。

倉庫に在庫が残っている場合、売れている店舗へ商品補充の指示を出す。

投入から一定期間経過しても売れない店舗から、売れている店舗へ商品を移動する指示を出す。

値下げしても売れず大きなセール時期でもない場合、一度倉庫へ商品を戻してセール時期に再投入する計画を立てる。

この流れを担当する全ての商品において、同時並行で進めるのがディストリビューターの仕事です。
スムーズに仕事ができるようになるまで多くの時間を要します。

そして自分の仕事への理解が進んだあとは、商品を作る流れを知ることで他のディストリビューターに比べて抜きん出ることが可能です。
追加商品が必要となった場合も、商品によって生産する時間が異なります。
長い時間を要する商品であれば、投入から1週間の初動売上の数値を見て追加発注を決定しなければ販売時期があまりない状態で商品を投入するという自体を防ぐことが可能です。逆に生産に時間をあまり必要としない商品(簡単なTシャツや買い付け商品)の場合は、慎重に売上の推移と気温等を観察してから追加発注を決めることができます。
売上を最大化する、更に不良在庫を抱え込まないためにも、ものづくりの流れに関する知識を持っておくことが優秀なディストリビューターになる要素です。

https://apparel-gyoukai.com/entire-of-manufacturing/

他部署との連携を円滑に進める

ものづくりの知識を持つことで十分に想像できると思いますが、一つの商品を計画してからお客様に購入していただくまで、多くの部署・人が関わっています。
ディストリビューターが一番交流を持つであろう店舗スタッフはもちろんですが、他の部署の人たちとの連携を円滑にするために、普段から交流を持っておくことがおすすめです。

マーチャンダイザーや広報とは、販促における連携が必要です。
生産管理とは、商品がいつ倉庫に入荷時期における連携が必要です。
倉庫とは、出荷ミスや商品破損が発生しないための連携が必要です。

まとめ、「高度な手法も基礎あってこそ」

ここまで読んでいただいた方は、確実に優秀なディストリビューターに近づいているはずです。
なぜここまでやるのかと思われるかもしれません。

・自分の仕事の基本の流れを理解する
・ものづくりの基本の流れを理解する
・他部署との連携を円滑にする

今回紹介したこの考えは、あくまで基本・基礎です。

業務の中で必要とされる情報や参考にする指標等、もっと重要じゃないかと思う知識・勘所は確かに存在します。
ですが基礎をおろそかにした状態でいくら高尚な手法を進めようとしても、普段の業務でミスをしてしまったり、他部署との連携がとれず商品が遅延するなどの問題が必ず発生してしまいます。

基礎を固めたあとのほうが高度な手法が身につきやすくなるのはもちろん、仕事を効率的に行うことで無駄に残業することなく仕事ができるようになると自信を持って言えるので、今回紹介した考えを是非取り入れて日々の仕事に取り組んでいただければと思います。

ディストリビューターに関しては下記の記事にも情報をまとめてあります。

【アパレル・ファッションのお仕事】ディストリビューター(DB)ってどんな仕事?学歴、年収、キャリアまとめ。店舗販売をしているアパレル企業にとって、商品の配分の要となるディストリビューター。スポーツで例えると司令塔。その仕事内容からキャリア、年収についてまとめました。...