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アパレル・ファッション業界のディストリビューターが業務で困ったときに読んでほしい記事

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仕事で困った時、頼りにするものがあります。

先輩、マニュアル、書籍、ネット。

どの方法にも一長一短あります。
先輩が忙しいと聞けない。
書籍は情報がほしいときに手元にないと意味がない。

マニュアルが存在しない企業や、ネット上に情報がないようなときはどうしたら良いのでしょうか。途方に暮れてしまいます。

アパレル・ファッション業界で働いていると、明文化の習慣と業界標準の文書が存在しないことが多々あります。

ディストリビューターの業務もまさにその一つ。

前回の記事で、ディストリビューターが結果を出すための基本の考え方について解説しました。

今回はディストリビューターが業務で実際に困ったときにどうすべきかを、ケース別に私の経験と間近で見た内容を基に紹介していきます。

商品が入荷する前

商品が入荷する前と後に分けて考えていきます。まずは入荷前から。

商品の配分数・発注数を間違えた!

とある商品をA店に10点、B店に5点、C店に5点の合計20点を必要数として発注していたはずが、実際は3店舗全て15点ずつ必要として多く発注していたという事態が起きたと仮定します。

この場合ディストリビューターが最初に取るべき行動は、ブランドMD(マーチャンダイザー)に報告することです。

おそらく発注数を変更することはできないでしょう。
そこからでもカバーできることはいくつもあります。

・同時期販売商品の数量を減らす(仕入金額の調整)
・プロパー販売期間をその商品だけ短く設定する(消化率・完売を優先)

納期遅れが発生した!!

商品が予定通りに倉庫に入荷しないという事態も頻繁に起こる可能性があります。
そういった納期遅れが発覚したときに取るべき手順があります。

・いつ入荷なのか正確な情報を生産管理に確認する。

・商品の販売開始予定日日から遅れないかチェックする。

・販売開始が遅れる場合、代わりになる商品が先に入荷しないか生産管理に確認する。

・店舗へ商品の投入予定に変更が出たと連絡
※この時、バカ正直に納期遅れが原因とは言わない。下手に本当のことを言うと、本社への信頼を損ねてしまう。

商品が入ってこなくなった!!!

予定していた商品の生産が中止になってしまう事態になる場合があります。
そんな時に取るべき手順は下記のとおりです。

・生産中止の原因を生産管理もしくはMDに確認する。

・代わりの商品を準備できないかMDに確認する。

・新たな商品が準備できない場合、別の商品の発注数を増やせない確認する。

・別の商品の発注数量も変更できない場合、MDと協力して商品の販売計画の見直しを行う。

商品が入荷した後

次に商品が入荷した後に問題が発生したときの対応について解説します。

商品に問題が発生した!

入荷後、店頭で商品に不具合があることが発覚することがあります。
そんな時に取る対応の手順は下記になります。

・不具合の内容を確認して、店舗で処理できる問題なのか本部の企画・パタンナー・生産管理・品質管理に確認する。
※確認する相手は問題のないようによる。(デザインでの確認あれば企画、寸法・仕様の確認であればパタンナー、下げ札や素材・縫製の不良については生産管理もしくは品質管理)

・店舗で処理できる場合、処理の基準・手順・注意事項を本部担当者から店舗へ迅速に連絡する。
※確認を待っている間、商品はできるだけ販売せず店舗のストックに一時的に避難させる。

・店舗で処理できない場合、自社倉庫もしくは仕入先へ商品を戻す。
※仕入先へ店舗から直接商品を送る際、必ず着払いにする。商品の入日記を箱に添付する。本部スタッフへの送り状番号と着日、明細の連絡を必ず行う。
※自社倉庫へ集める場合、商品の到着日期限を設けて店舗へ必ず周知させる。生産管理にその到着日を伝え、迅速に仕入先へ返送するよう指示を出す。

・仕入先へ戻した商品がいつ戻ってくるのかを生産管理に確認する。販売期間が短い商品の場合、戻り期限を決めたり再度納品することを断るよう指示を出す。

・商品の再投入予定日が分かり次第、店舗へ連絡する。

※店舗へ出荷する前に倉庫で問題が発覚した場合は、上記の”店舗”を”倉庫に置き換えていただければ大丈夫です。

倉庫が配分をミスしたまま出荷してしまった!!

倉庫から出荷する際の配分数を間違えてしまうことも日常的に起こります。
そんなときの対応策を紹介します。

・近隣店舗で商品を移動させてカバーする。
・倉庫から追っかけで不足数を出荷する。
・多く店舗へ投入されてしまった商品は、他店舗で明らかに不足しない限り到着店舗での完売を目指して指示を出す。

店舗在庫が多過ぎる!!!

売上があまり良くない場合、店舗に不良在庫が溜まっていきます。
商品の投入計画は予算達成をベースに考えられているため、計画通りに商品を送ってしまうと店舗が商品在庫過多に陥ります。
そんな状態を防ぐための対応策はいくつかあります。

・店頭からバックストックへ商品を避難させる。(店頭をごちゃごちゃさせない)
・倉庫へ販売期間を過ぎてしまった商品を引き上げる。
・あまり売れていない商品を、その商品が売れている店舗へ移動させる。
・あまり売れていない商品の販売価格を下げて、粗利益より在庫の消化を優先させる

必要な商品が不足している!!!!

これは商品の不具合や納期遅れ等、様々な要因から発生してしまう問題です。
計画通りに商品を投入できていたとしても、予想以上に売れてしまい不足するというケースも考えられます。
そういった場合の対応策はいくつか存在します。

・予想以上に売れて不足している場合、売れ筋商品の追加をMDや生産管理に打診する。

・追加投入可能日が販売期間を考慮して十分な売上を見込める日程の場合、追加する。

・売れ筋商品の追加が難しい場合、または問題により予定の商品が投入できない場合、急いで仕入れることができる商品がないかMDに打診する。

・新規仕入ができない場合、倉庫に残っている在庫商品(おそらくセール商品)を店舗へ投入する。

・新たに店舗へ商品を投入することができない場合、店舗のディスプレイ(什器レイアウト、商品を一つの棚やラックに置く量)を変更してお客様に不足感が伝わらないようにする。

「適正在庫を逸脱しない」という考え方がディストリビューターには求められる

商品の過不足については、店舗ごとに「適正在庫」を理解しておくことが最低限必要です。
過去の実績にとらわれることなく、売上の予算、店舗の広さ、什器の数、商品の平均上代、直近の客単価を考慮して”現在の”「適正在庫」を設定しなければなりません。

「適正在庫を逸脱しない」という考えを持たないディストリビューターでは、どんな手順や手法も意味を成さない(結果につながらない)のは明白です。

まとめ

ここまで、様々な困った事態が発生した時の対応策・対応手順について紹介してきました。

今回私が紹介した方法が絶対に最高の結果を生むというわけではありません。
商品にまつわる問題は、基本的にケースバイケースで全く同じ事例はありません。
ですが、”良い”結果を出すことができる手法であることは間違いありません。

実は、この考えや手法は、MDや生産管理の仕事にも応用することができます。

少しでもアパレル・ファッション業界で働く人の仕事の助けになることを願っています。

※ディストリビューターの仕事については、こちらの記事も合わせて読んでもらうことでより理解が深まります。

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